初めての「きき酒会」 取材報告  (by えつこ)

越乃白銀会主催 きき酒会

第 8 話

この会場に新聞社の人が取材に来ていたのでした。その他にも「キャレル」という雑誌の担当者も来ていたのです。
「個人優勝、おめでとうございました。」と主人に話しかけています。今回のきき酒会はいかがでしたか?とメモを片手に取材です。何だか、いつもの主人と違って、まじめに答えているようです。
    
キャー。主人が新聞に載るのでしょうか?この新潟日報は新潟県で唯一全県をカバーしている県内紙です。でも、ちょっとした話題などは紙面の中の方の地域版の方に載るかも?それは困った。新潟は下越地方、三条は中越地方。地域版の内容が違います。これは記事になっても三条では見られないかも知れない。蔵元に頼んで記事になったら見せてもらわなければなりません。
それから、「キャレル」という雑誌はどうなるのだろうと、一応、私はマネージャーの立場としてこれからの事を考えていました。
そうこうしていると、ようやく個人賞の表彰が始まりました。上位の表彰は3位からです。じゃんけんで4位になった林さん。大変残念でしたね。
    
まあ、こんなもんですよ。と謙遜します。でも、来年は皆、じゃんけんの練習をしてこなきぁね。
そして、いよいよ個人優勝の表彰です。主人の名前が呼ばれました。ステージで表彰です。
    
賞状が読み上げられます。    

団体優勝は優勝カップもあったのに、個人は賞状と賞品のお酒が1本。
     
それでも、とても名誉なことですね。ありがたく私が頂戴しましょう。
      
表彰の後、一言、言葉をと言われ、「とても、難しかった。途中で全然わからなくなりましたが、最後は香りで決めさせていただきました。ただ、数字を書き間違えて1問不正解、とても恥ずかしい思いです」。何だか、私の方がうれしいやら、恥ずかしいやら困ってしまいました。スピーチも終わり、懇親会も中締めです。
一発で締めた後、参加者は三々五々会場から出ていきます。
主人は今度は「キャレル」の雑誌の写真です。
    
ようやく解放されて、主人がテーブルに戻ってきました。そこに高野酒造の杜氏の白井さんがご挨拶に来られて、ここは主人のマネージャーたる、この私が主人の替わりにお話しさせていただきました。
    
私は初めてお会いしたのですが物腰が柔らかく、以前は醸造学校の校長をしていらしたとか。今度の冬。造りの時に見学させていただく約束をさせていただきました。
    …第9話につづく…

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