最新設備の酒蔵 取材報告  (by えつこ)

新潟県新潟市  高野酒造

第 1 話

 3月16日。日曜日。晴れ。酒蔵では、そろそろ酒造りの終盤を迎える頃となりました。
 今日は「越路吹雪」や「越乃白銀会」などの醸造元、高野酒造の酒造りを見学するために訪問させていただきます。
 この蔵は平成12年に醸造蔵を新しく作り替えて、設備を一新、その新蔵を是非見てみたいと言うことでお願いしていました。今回、ようやくスケジュールの調整ができ、お伺いすることになりました。
 高野酒造は新潟市のはずれ、ラムサール条約で自然環境保護地域に指定された佐潟にほど近い赤塚というところにあります。
 三条から北へ約30km、車で約50分かかります。
 朝の9時に訪問すると言うことで自宅を8時に出発。予定通り8時50分に蔵に到着しました。
 さっそく蔵の廻りを歩いて様子を確認。
    
 昔ながらの土蔵造りの蔵には大きな白い文字で「越路吹雪」と書いてあります。木造一部白壁造りの土蔵があり、その横を曲がるとありました。これが新蔵です。さすがに出来てから3年しか経っていない蔵は今まで訪ねたどこの蔵よりもきれいです。
 外観は鉄筋3階建てに見えます。今日は日曜日のため事務所はお休み。でも造りの時期は蔵のお休みはありません。ですから直接蔵の方におじゃましました。
    
半分ほど開いているシャッターの脇に真新しい看板が付いています。さっそくパチリ。
      
ようやく満1歳になった子供と一緒にツーショット。

 営業の三巻さんが日曜日でお休みだというのに私たちのためにわざわざ出勤をして、ちょうど今着いたところだと言うことで入口前でお出迎えしてくれています。
 楽しみにやって来た私たちは、元気に「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」ところが…三巻さんはなぜか申し訳なさそうな顔をして「実は今日、予定していた造りが、急遽お休みになってしまったんですよ、せっかく事前に造りの方と確認して、予定を決めたのに、本当にすみません。」と言うではないですか。
 ガガガガァーン!(ちょうど蒸し米のできるのが9時だと聞いて時間を合わせて着たのに)と思ったのですが、当の三巻さんも、たった今聞いたばかりで、ずいぶんとショックだった様子。責めるわけにもいかず、グッとこらえて「そうなの、しょうがないね」と、ちょっと物わかりの良いお姉さんぶって見せることにしました。
 造りはお休みでも新しい設備やもろみの様子など色々見るところはあります。そして、今度、新発売する吟醸酒の酒粕から造ることになった焼酎の味見など興味のあることはたくさん。
 それでは蔵の中におじゃましましょう。蔵に入るや否や、杜氏の白井さんがお迎えに出てこられました。
 白井杜氏とは昨年秋に「白銀会・利き酒大会」でお会いしていますから2度目となります。
 その節はお世話になりましたとご挨拶すると、いやいや、よく来てくださいましたとにこやかに歓迎してくれます。
 それでは早速ですがご案内しましょうとお話しする間もなく見学開始です。
 最初は入口を入ってすぐ右にある白米庫からです。入るとすぐに高々とお米の袋が積んであります。1パレットにザッと60袋。そのパレットが12くらいでしょうか?とにかくたくさんのお米がここに積んであります。
    
 説明では、こちらではお米の精米はケンベイに委託して行っているそうです。ですから精米機はありませんでした。
     …第2話につづく…

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