初めてのウイスキー蒸留所 報告記  (by えつこ)

山梨県白州町  サントリー白州蒸留所

第 1 話

 10月21日日曜日。秋もたけなわ。お天気も良くお出かけにはとても良い季節。そこで私たちはまたまた「嫁さん奮闘記」の取材のためと称してどこかにお出かけする計画を立てることにしました。9月に「岩の原葡萄園」におじゃましまして「初めてのワイン蔵見学取材」をさせていただきましたが、その際に同時期にできた日本で最初のワイン蔵が山梨にあるということを聞いて是非、日本のワインづくりのルーツを訊ねてみたいと思うようになりました。しかしそこは山梨県。主人と地図を見ながら一言
・・・「遠いね」。
 車で行くとなると長野回りの方が若干近くて約320km。高速を使っても多分4時間はかかるでしょう。
 う〜ん・・・・でも〜行きたいなぁ。
 よし行こう。決定です。
 でもさすがに日帰りは無理なので一泊二日の日程になります。そこでどこか、もう一カ所ネタになりそうなところはないかと検討した結果、サントリー白州蒸留所というウイスキーを造っている工場が同じ山梨県にあるということで、行程の都合上1日目にそちらを先に訪問し、2日目に勝沼のワイナリー(ワイン製造工場)を訊ねてみることにしました。
 さて、事前準備です。まず見学先のアポをとらなければなりません。さっそく22日の月曜日にサントリーに電話して「あさって白州の蒸留所を見学させてください。」と連絡するとあまりにも突然のことでビックリされてしまいました。
「まだまだ私の元気に満ちた唐突さを世間は知らないな」と思いながらも詳しく状況を聞いてみました。

 まずセミナー研修のコース(2〜3時間)と一般見学のコース(1時間)と2種類あり、両方とも見学コースは同じですが、その後セミナー研修の方は研修室で実際にいろいろな原酒を使ってブレンド(数種類の原酒を混ぜる)やテイスティング(味や香りの変化を試す)をすることでウイスキーの官能検査を自分なりにやってみるという内容で、一般見学の方は試飲だけとなります。
 是非セミナー研修コースをと希望したのですが予約は1ヶ月以上前でないと空いていないそうです。
 仕方なく「一般見学コースでも良いから他の観光客の団体とは一緒にしないでプライベートな形で、いろいろ質問させてもらいながら見学させてください」。とお願いしました。すると蒸留所と連絡を取ってくれて「午後2:30に来てください」とのこと。まずは一安心。 
 続いて2日目のアポをとらなければなりません。勝沼には様々なワイナリーがあります。巨大な大手のワイナリーから家族だけでやっているような小さなワイナリーまで様々です。
 そして、ワイナリーといえばバーベキュー。ほとんどのワイナリーでは敷地内にバーベキューガーデンを併設しています。お昼はどこでバーベキューを食べようかなと思いはふくらみます。何故って、前回の岩の原葡萄園でみんながおいしそうに食べていたバーベキュー。でも混んでいたために私たちは寄ることができませんでした。食べ物の怨みは後を引くのです。私にとって日本のワインのルーツも大事。でも食べ物も大事なのです。そこで試飲施設が充実していて良心的なバーベキューガーデンを併設しているマンズ・ワイナリーに工場見学と昼食の予約を入れました。
    …第2話につづく…

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